精神科医ヘンリー・カーターの憂鬱

今年観た映画78作目

終始ぼんやりした雰囲気が漂う映画でした。

ハリウッドセレブから高校生までの患者を持つ、有名精神科医のヘンリー・カーター。自身も妻の自殺や精神科医という「何でも解決してくれそうな」仕事で悩み、もがく。

この人は自分にうそがつけない、正直な人なんだなぁーと、暗い雰囲気な中少しほほえましくも思ってしまいました。本当に悪というか、お金や地位名誉のために仕事をしている人だったらヘンリーのようにならなかったと思います。自分のやっていることに対して「本当にこれは正しいか?」と苦悩しているからこその、葛藤だったと思います。馬鹿正直で自爆するところはあるんだけど、小心者だからズバっと仕事を辞めることもないんだろうなぁーといういじわるな感想を持ってしまいました。でもこういう心境って、特に日本のような会社や家族などに依存せざるを終えない集団心理が強い社会では、すごく共感できるんじゃないかと少し悲しくもなります。

好きなタイプな内容ではなかったけど、キャストがケヴィン・スペイシーを始めとても印象派が多かったので、そこを楽しむことができました。