外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々

今年読んだ本41冊目

普段から登場回数の多い金融日記というブログの著者、藤沢数希さんのピカピカの新刊読んでみました。

相変わらず挑発的な口調で(まぁ、これもブログと同じでネタというか、、わざとだと思うのですが)金融業界の縮図や社内の立場や年収の格差関係なんかを紹介しています。フロントオフィス、ミドルオフィス、バックオフィスの関係なんかは、私自身違う業界ですが、ほとんど同じ状態だったので「外資系」というのはどこも同じような社内文化かな?と思いました。また金融業界というものは、「好き放題利益追求して破綻・破綻寸前になっても、政府の救済が入ったり既に大きくなりすぎてたりという理由で、潰すに潰れなく悪循環である」という主張に激しく同意。そう考えるとリーマンなんかが潰れたのは「余程」の破たんぶりだったということが想像できます。「この皮肉にもおいしいビジネスとどう付き合っていくのか」ということを1人でも多くの人が今考えなければと投げかけてくれています。

いつものごとく、難しい金融問題を解説していたと思いきや、身近な男女関係なんかを例にあげて得意の「恋愛工学」を披露してくれるところは、「やっぱりこの人めちゃくちゃ変だしおもしろい」と笑っちゃいます。

唯一残念なところは、宣伝で「暴露」「暴露」とうたっていたのですが、やはり著者がまだまだサラリーマンという立場だからか、そこまで驚く内容がなかったところです。。さらには「1万円分の豪華なディナーを僕はふるまうのに」というところは●千万と稼いでるはずなのにそう披露している「ドケチ具合」にも失笑してしまいました。得体のしれない有名ブロガーということで、特に女性読者はいろいろかっこいい姿を想像してるところだと思いますが、ここだけは全くかっこよくない、失礼ながら「もしかして実は全然女経験ない?」と疑ってしまうような数さんの素の姿が垣間見れた気がしました。失敬。

難過ぎず、易し過ぎず、業界の状態や行く末、それに対しての彼の考えを学べるいい本です。Non-金融者にもぜひおすすめです。