子供にマネーゲームを教えてはいけない

今年読んだ本31冊目

世界一の金融企業、ゴールドマン・サックスのMD、ハーバード卒っていうコピーに引っ掛かりw、「こんな人が話す子育て論ってどういうもんだ?」という興味で読んでみた一冊。蓋をあけてみたら彼女の子育て論というより、ご両親からの教えを紹介する内容だったし惜しいところがたくさんあった気がする。消化不良かも。

奈良の田舎から1万円のみの所持金でアメリカに渡った彼女の父親が、いずれ農業で莫大な富を築くのだが(現在のネットグロスで100億以上程らしい)、それでも「子供に財産は渡さない」と宣言されているらしい。そしてそのお金は、自身が立ちあげた、優秀ではあるけど低所得な家庭で育った子たちのための大学進学を支援する財団に使うとのこと。

この家族がすごいのは著者含める子供4人が全員ハーバードということ。小さい頃から両親が営む農業を手伝っており、「あの過酷な農業を継ぐよりは勉強を頑張ったほうが・・」と少なからず頭を過ったことを触れている。特に子育てハウツー本として抜擢できる内容と言えば

・学校では必ずAを取ることを条件に部活ができた
・親の手伝いをして初めて報酬を得られる(無償の小遣いなんて中学位までわからなかった)
・家が農場なので親の働く姿は常に見ていた
・小さい頃から何時間も農業の手伝いをしていた

かな。でも「どうやってA維持できてたの」ってとこが一般人から知りたいところなんだけど。

また子供4人いて共働きだけど、母親は1度も家政婦やベビーシッターを雇ったことはなかったらしい。裕福な家庭で(後に、だけど)こういった家庭支援のサービスが浸透しているアメリカで、それを利用しないというのは世代の違いがあるとは言え、非常に珍しいのでは。日本人妻?はいつの時代も働き者なのかなぁ。

とても良い子育てをされたご両親の話はよくわかったのだが、1.そもそもなんで日本人の父があの時代(第二次大戦後日本人が収容所に送られたくらい差別されてた時)に成功できたのとか、2.なんで純日本人の両親なのに本人含め家族全員英語のファーストネームを付けているのか、3.田舎の学校からとは言えハーバードに公立のしかもレベルが比較的低い学校から直接入学できる理由は何か、4.永住権どうやってとったの?等、ひねくれた私は個人的に「まだまだこの家族には成功要因のシークレットが隠されているのでは?」と怪しんでいる笑

勝手な仮説として、クリスチャンということで1と4は教会やそれ系のタイがすごくあったのだろうなぁーと想像してて、3はとりあえずアメリカでは多様性を重視されるからその枠もあり、また裕福だったから学費や寄付もすんなりできると学校側から認められたとか。。さっきも冒頭で触れたが、あとは単純に勉強法や学校での活動を知りたかったかな(兄弟全員がオールAを維持できたということがそもそも普通ではないと思う)。さらに欲張りだけど、キャシーさんの学歴にも興味がある。ハーバード入学→ロータリー奨学生として神戸大学に1年留学→ハーバード卒業→企業で2年働く→ジョンズホプキンズ大学院入学・卒業。この時点で、26歳ってのもすごいね。そしてよく勉強するね。

今気付いたけどロータリー奨学生って親がロータリーの会員になってないと確かいけなかったから、やっぱりいろんなところの社長さんが会費払ってて、、恐らくキャシーさんのお父様が会員だったんだろうなーとか思ったり。会員代は結構高い。。

とりあえず、惜しい。教育論、子育て論として世に出したかったのなら、もっともっと自身やご両親の経験?をさらけ出して欲しかった。

なんだかひねくれたレビューかもしれないが、あながち間違ってないところもあるかも?突っ込みたいところが多すぎて乱筆乱文になってしまい申し訳ない。