ミス・ポター

今年観た映画26作目

前々から観たかった映画なのでようやく手に入って嬉しい☆ イギリス英語と当時のロンドンやイギリスの田舎の風景にいちいち魅了された。

ミス・ポター [DVD]
ミス・ポター [DVD]
posted with amazlet at 12.06.02
角川映画 (2010-08-27)
売り上げランキング: 3752

今やわからない大人を探す方が無謀であろう児童書「ピーター・ラビット」のベストセラー作家ビアトリクス・ポターの伝記。100年以上も前、イギリスの良家で育ったビアトリクスは、母親の「貴族と結婚するように」との強い要望を押し切り「あの時代で」32歳まで独身だった。大好きな絵を描き、ポストカードなんかでは採用されていたのだがなかなか目が出ない無名作家。しかしある出版社に売り込みに行き、現代風に言うと「計画的倒産」とても言えるか、変なしがらみに巻き込まれてしまい、未経験の担当者がビアトリクスに付くようになる。会社側の期待に反し、その担当者とビアトリクスは仕事に精を出し瞬く間に絵本が売れていく。

ロマンス、家族との葛藤、30代女性としての行き方、あるビジネスマンとしての行き方を、ため息が出る程美しい映像に仕立ててくれた映画だった。また、友達も全然いなく、部屋に引きこもり絵ばっかり描いているのだが、その「ひきこもり」性質が彼女の絵本を作る想像力を養ってくれたのは否めない。

だから結局人間何がどう成功へ因果付けられるかなんて最後までわからないなぁと改めて思った。敷かれたレールに乗るのも、乗らないのも、幸せになった者勝ちだし、常識的には悪とされることでも、ある日開花することもあるし、ね。

90分ちょいと手短に描かれているが、強いていえばもう少し幼少時の映像や土地を買い始めたところを描いてもより奥深くなったかなぁというのが唯一気になる所だったけど、全体的にバランスがいいので、きっと映画ではこれくらいの収まり方でよかったのかもしれない。

伝記なんかを探せば出てくるはず。

イギリスは2回行ったことがあるけど、イギリスの田舎に行ってみたいなぁと思わせてくれるいい作品だった。ブリジッド・ジョーンズの日記から長らく観ていなかったけど、再びレニー・ゼルウィガーのファンになった。