未来を生きる君たちへ

今年観た映画19作目

プレビューを観て気に入ったので借りてみた。

未来を生きる君たちへ [DVD]
角川書店 (2012-03-02)
売り上げランキング: 4756

舞台はナイロビとデンマーク。いじめられっこと転校生であまり友達が定着しない二人の男の子が主人公。真逆のような性格、家庭環境を持っているのだが、学校や社会に大して敵対心や悔しい思いをしている分結束し合っていく。ある日行き過ぎた作戦をするのだが失敗に終え、これまであったことを振り返る。親たちは自分たちさえも「ありのままで生きていく」ことの苦悩を知っているのだが、子供には「正直であれ」と言う。そういった矛盾に誰もがもがきながら生きていくということを教えてくれた作品だった。また、医者として貧困問題に取り組む父親は、正義と悪の表裏一体の姿にも葛藤している。

単なる家族愛や友情を描くだけでなく、そこに社会問題を入りこめたところが、さすが2011年アカデミー賞(R)&ゴールデン・グローブ賞 最優秀外国語映画賞W受賞の栄冠を勝ち得た作品だと納得がいく。

終始暗〜い雰囲気が漂う、自分、その周り、そして社会の葛藤をありのままに描いているところがとてもよかった。考えさせられる映画だった。